日露戦争は酒税で戦った!?
2026/03/17
先日税務署監査があると掲載しましたが、現地確認が終わってもう3週間経過しておりますが、なかなか監査の結果の連絡がありません。。。まああれこれミスは散見されていますので、何をどこまで言うのか税務署内で相談していると思うのですが。。。何が何でも追徴課税レベルのミスを探してやる!などと帳簿を調べまくっていなければよいのですが。。。と、ここまで遅いと心配にもなってきます。。。
(とりあえず分かっている範囲の1番の失敗はグラッパのサンプル瓶詰めが綺麗に消滅していたことでしょうか?味見用に150mlの小瓶1本瓶詰めして持ち出し。作業日誌には記載があるにも関わらず酒税の帳簿につけ忘れ。。酒税を払わずに持ち出したことになっておりました。。普通のワインボトルの場合、何だかんだと計算が合わず割とどこかで気が付くものですが、流石に150mlは気が付きませんでした。1回忘れるとこれは発見できず。。参った参った。)
で、まあ監査絡みのお話として、それなりの年齢のワイン関係者から聞いた昔話を掲載してみましょう。
「酒税って言うのはその昔、日露戦争をこの税収で戦い抜いたくらいの由緒ある重要なものなのだから、こんな風に疎かにされては困るんだよ!」
監査の時に間違いが見つかると、こんなことを言われながら税務署の方のお叱りを受けたり、あれこれ嫌味を言われたりしたことがあったそうです。
2名のお年寄りから聞きましたので、きっと間違いありません。(が、同じくらいの年の方ですので、たまたまその時こんなことを言う職員が甲府税務署にたった1名いただけのことかもしれませんが。)
でももちろん、こんなお話は、「嘘であ~る」です。(笑)
確かに明治の頃、日本には他にあまりよい財源がなく、酒税が税収全体のなんと1/4~1/3!くらい占めていた時期や、税収のうち、酒税の割合が地租さえ超えて最大!になっていたこともあるのです。酒税恐るべし!今では考えられません。。。
とは言え、日露戦争レベルの戦争がたった1年分の予算で済むはずもなく(7,8年分だったかな?)、すなわち1年の税収の配分がどうであるという問題ではなく、結局のところ国債を海外に売りまくって何とか戦費を調達していたわけです。
なのですが、外国から借金して戦争をしていた、とは言い難かったようで、誰が言い始めたか、「酒税収入で戦い切ったぜ!」なんて冗談があったようです。何しろ酒税が最大の財源だったので。
まあ、借金をごまかして、かつ「ロシアなんて酒で吹き飛ばしてやったぜ!」みたいな妙な威勢の良さもあって、当時としては気の利いたジョークでもあったのかもしれません。
でもその冗談が生き残った結果、上記のような、おいおいと突っ込みを入れたくなるような言葉がゾンビのように生まれてくるわけです。
しかし、この冗談はそれでは済みません。もしかすると、日本史上最も罪の重い冗談かもしれませんよ?
で、写真。高橋是清公のお写真ですね。この方が国債を売りまくることに成功した立役者です。および当時外務大臣だった小村寿太郎閣下とか。
先のつまらない冗談が彼らの功績を見え難くしてしまうわけです。(まあ、かれらも功績を吹聴するタイプには見えませんので、かえって積極的に広めた側かもしれませんし。)
でも日本海海戦の東郷閣下の功績などは当時も後世も十分伝わっているのですが、そうやって戦費を調達した人たちの苦労が伝わっていないって、おかしな話ですよね?そもそも彼らが戦費を調達していなければ、当時のこの国は戦場にも立てない弱小国。東郷閣下の功績も、この戦費があって初めて艦隊で日本海まで行けたからこそです。そもそも諸外国は、日本がロシアとまともに戦える国とは思っていませんし、そんな国の国債なんて紙屑と思っている。。それを跳ね除けて、かつ、これ以上ロシアの勢力が増すのも面白くない、と思う国の協力もあってガンガン売っていけたのは彼らの涙ぐましい努力の賜物です。それが大勢の国民から見えなくなってしまう。。ちょっと悲しい冗談だったのです。
で、それで何が起こるか?
小倉寿太郎亭はポーツマス条約締結時に賠償金が一切取れなかったことに怒った暴徒に焼き討ちされそうになったり、高橋是清に至っては、2.26事件で歴史を勉強していない愚かな青年将校に殺害されてしまうわけです。
高橋公は当時は財務大臣として、世界恐慌の影響でボロボロの経済立て直しのために軍事予算削っていましたのでそれで軍部の恨みを買いました。でもそもそもで言えば、旧日本軍が一気に近代化して日本が追いつけ追い越せ!で目標にしていた欧米の諸外国に認めてもらえるきっかけを作った、旧日本軍から見ても正真正銘の大恩人。それを、「この国賊め!」と銃弾めった打ちですから、ホント、歴史を学ばない短絡的バカは困ったものです。
ちなみに日露戦争は1904〜1905年、2.26事件は1936年、そりゃ、真面目に歴史を勉強していない青年将校であればもはや知るはずもない過去の話で、高橋公でさえ国賊にしか見えなかったのでしょう。ホント、バカ恐るべし。(笑)
まあ、これでこの国を建て直すことができたかもしれない最高の「智」が消滅して泥沼の戦争に突入です。極論ではありますが、この冗談があの戦争を防げなかった原因かもしれないのです。ホントに、この国で歴史上最も罪の重い冗談に思えてきませんか??
もしも監査でこんな話を振ってくる税務署職員がいたら、こんなお話をちょっと上から目線で、滔々と語ってやろうかと待ち構えているのですが。。流石にそんな人はもういないらしい。(笑)まあ、そりゃそうですよね。
と、言う訳で、日本の酒税法、こんな経緯もあってめちゃめちゃ面倒なのです。何しろ明治の当時、最も国庫を潤した税金ですので、もう扱いが違います。(今ではこの立場は消費税??)
でもそれも今は昔のお話。いい加減簡素化してよ、税務署職員もこんなに大勢酒税に回す必要なかろう?と思うのですが、でもそれはそれで問題。酒税法は列記とした国法であって、改正には国会で審議して国会議員の何分の1以上の賛成が。。。など規定があります。ワイナリーやってる私でさえ、ちょっと待って、今そんなところ議論してる場合?もっと重要案件山積みでしょ?と疑問が湧いてくる状況ばかり続いているとしか言いようがない。。ましてや国民一般の理解はまず得られないだろうねぇ。。
まあまあ、そんなこんなで、こんな状況は多分まだまだ続くのでしょう。
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