フラグ回避!?
2023/10/28
世の中にはいろいろなフラグがあります。タヒ亡フラグとか恋愛フラグとか。。
今回はかなりやばいフラブを立てるところでした。(笑)
ラベルデザインを自分でやっていることは以前お書きしましたが、実は毎年1枚楽譜を使ったラベルがあるのです。特にそのワインが一番出来が良いとか、特別に苦労したとかそんな意味はありません。強いて言えば、何等かの理由で思い入れが深いとは言えるかもしれませんが。そこに何か曲をつけるのですが、一応それなりに意味を込めていますので、抽象的な曲よりも何等かのシーンにリンクさせやすいオペラの一節を使っていることが多いです。
その意味ではミュージカルでも良いのですが、作曲時期が近いミュージカルでは著作権的に危ないこともありそうですので。(その昔、冨田勲氏がシンセサイザーでホルスト作曲の「惑星」をLP化した時、ホルスト氏の遺族が著作権違反とクレームつけてきたことがあったそうな。一体何年前の作品だよ!シンセサイザーで演奏したらダメなのかよ!と世間の批判を浴びて沙汰止みになったとのことですが、やはり作曲時期が近い作品は危ないかもしれませんね。)
で、今回2022年のメルローにレハール作曲のメリーウィドウワルツを使うところでした。曲のイメージというよりも、レハールという作曲家の位置づけに着目です。
この方、だいたいマーラー氏と同時代、帝政オーストリア末期の作曲家なのですが、現役時代はオーストリア陸軍の軍隊楽長だったのです。退役後にオペレッタを作曲中とのうわさが流れた時、貴族連中が「はぁ~?軍隊楽長がオペレッタ?太鼓がドーン、シンバルジャーン、みたいな?」とバカにして笑っていたそうですが、後日発表された作品が素晴らしく黙ってしまったとのこと。
我々もここワイン村はサラリーマンを定年退職や脱サラで集まった人が多いわけで、そんな奴らにワインなんて作れるの?なんて一部からバカにされていた節もありまして。
まあ、ちょっとそんなところに重ねてやろうかと考えておりました。(笑)
しかし、驕りですねぇ。
8月の瓶詰時に例によって音楽をかけながら行っていたのですが、ふとやはり駄目だなぁと撤回。。その時聞いていた曲から一節を借りました。
メリーウィドウワルツと言えば大変綺麗な曲でオペレッタ自体も平和なコメディなのですが、これが映画等ではまずいシーンに使われているケースが多々あるのです。
古いところでは「ベニスに死す」。トーマスマン原作、ヴィスコンティ監督の作品ですが、疫病が蔓延しつつあるヴェネツィアで主人公宿泊のホテルでのパーティー?で演奏されていたのは確かこれだったような。。近いところでは「タイタニック」。氷山衝突時に船上パーティーで楽団が演奏していたのはこれだったような。。
耽美的な曲なので、迫る危機に気付かずに、または気付いていても目を背けて、ただただ今を楽しむ。。なんてシーンに使い易いのでしょうか?正にこれは破滅フラグですね。
こんな曲をラベルに使っていれば。。。おー、怖い怖い。
幸い撤回しましたので、もう大丈夫。 その証拠にぶどうの丘も好調で首の皮もつながったようです。(笑)
ちなみに楽譜もどこかの書籍を画像としてコピーして貼り付ければはやり著作権違反の可能性あり。なのでillustratorで線を5本引いて、著作権フリーで集めた音楽記号を貼りつけて作っております。それをぐいっと歪めて使っておりますので、もはやどの曲からの抜粋か、ほとんどの方にはわからないでしょう。特に今回は黒っぽい背景に黒い楽譜なので普通にデザインとして溶け込んでほとんど見えないと思います。
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